2022年5月1日日曜日

臨機応変

 昨日の午前中に前日挽いた茶わっを削ったのですが、午後になって急に日が差し風も吹き出しました。すると、削り終えた茶碗の口が白く乾いてきました。このまま化粧をかけたら割れてしまいます。そこで、大慌てでケースに入れて、上から濡れた布で覆い密閉して一晩おきました。今朝開けてみるとなんとか無事に戻ってくれたようです。前回はここで化粧を流し掛けしたのですが、今日は作戦を変更して、刷毛目掛けに。刷毛目ですと、三回は繰り返さないと厚みが出ません。裏表合わせると六回です。手間はかかりますが、全て壊してやり直すことを考えると、この方法の方がリスクが減ります。それにしても、ほんのちょっとした気象の変化が結果をガラリと変えてしまいます。色々な要素を考えながら臨機応変に工程を変える。難しい仕事だと思います。