2024年10月21日月曜日

エンドレス

 ようやくずっと取り組んでいた器が旅立ってゆきました。数か月前に注文いただい物です。これでひと安心と言いたかったのですが、次の注文が入ってしまいました。島のホテルからです。もうその仕事はなくなったのかなと思っていたのですが。それともう一つ。何度か来てくれた大阪からのお客さん。有難い事ですが別の注文。こちらは年末までとのこと。このかた。あと九年間は屋久島に来ることが出来ないとのこと。どうやら、方角が悪いらしいのです。九年先に生きている確信が持てません。たとえ生きていたとしても体が動いているとは思えませんし。そこで方違えしたらどうですかと言ってみました。方違えって何ですかと聞かれたので、古文で昔読んだことがあります。よくない方角に行くとき一度別の方角へ行き、それから改めて目的地へ向かうという昔の人の知恵だと思います。と言ってみたのですがそんな恐ろしいことできませんとのこと。おそらくその方角に行くと死にますよと脅かされたのでしょうか。おそらく十二月でそのお方とは今生の別れになりそうです。

2024年10月20日日曜日

誕生日

 昨日が上皇妃殿下の誕生日だそうです。卒寿とか。大昔の話ですがまだ皇太子のころ、ご結婚のお祝いの行列に加わったことがありました。四谷に住んでいた時の話です。小学校が千代田区の新居の近くでおなりの馬車を日の丸を振ってお迎えした思い出があります。それからずいぶん経ってご実家の前の建物の工事にかかわったこともあります。ここがあの方の幼少期のお宅だったかと思いました。そしてその家が取り壊しになるという話も聞きました。人の運命とは不思議なものです。あの頃あんなに若く溌剌とされていた方が卒寿を迎えるとは。人は誰もが老いてゆくもの。振り返れば我が身もよい年になってしまいました。

2024年10月19日土曜日

偶々

 何かのはずみで、お客さんがたくさん来てくれました。何の脈絡もないのですが。ごくごく偶然です。「人生に意義なんてない」夕べ見たイーロンマスクの動画のサブタイトル。運命なんて信じないし、どこかに大いなる何かがいるなどとかとも思いませんが、確かに偶々何かのはずみという事はあるようです。

2024年10月18日金曜日

荷造り

 十月締め切りの器の荷造りをしました。昔は大の苦手でしたが、今ではすっかり慣れてしまい、それなりに楽しんでおります。箱詰めして包装紙を掛ける。それの繰り返しですが、形や大きさが少しずつ違う器に合った箱を見つけて梱包材を切りそろえて包装します。最近は箱も値上がりして、赤字ギリギリですが、何十年ものお付き合い。何とか頑張っております。どうも箱の産地は韓国が多いようです。その箱も今ではコンピューターでデザインしてレーザーでカットしているようです。昔のような包丁で切って金具で留めるという仕事は消えてしまったようです。先日とある作家の人が箱代が高騰したから、もうやめると言っておりました。本末転倒ですが、現代、諸事情で制作続行が出来なくなることもあるようです。なかなか頭が痛い問題が次々と起こってきます。

2024年10月17日木曜日

母校

 昔卒業した中学校の名前を動画で見つけました。なんでもヒップホップダンスを禁止して、生徒と親が困っているというニュースです。その学校は全国でも有名な進学校で公立の学校です。現在がどのようになっているのか分かりませんが東京の中心地の近くにある、いわゆる出世コースと呼ばれる名門校でした。かの上級国家公務員への出世道が昔からできていました。公立の中学校と言っても遠くから通っている子が多く、いわゆる越境入学というものになっていました。あの頃同級生の中には有名政治家の子供や大手企業の経営者の一族など、周りにはエリートの大金持ちがあふれていました。今から六十年近くも前の話ですが、そんな時代から現在に至るまで続いているのかと唖然と致します。そんな母校が何故、今頃そのような話題のネタになっているのか、よくはわかりませんが、急にタイムスリップしたかのような子供のころのことがよみがえっております。

2024年10月16日水曜日

ブランクーシ

 19世紀の末から二十世紀の初頭に活躍した人でコンスタンチン・ブランクーシっという彫刻家がおりました。大好きで今の仕事にも影響していると思います。彼の才能を発見したロダンが俺の工房へ来ないかと誘ったのに「巨木の下に大樹無し」と言って断ったそうです。生まれはポーランドでパリで活躍しました。彼の残した言葉に「王のように命令し 神のように創造し 奴隷のように働く」というのがあります。時々その言葉が浮かんできます。ただし「奴隷のように働く」という言葉だけですが。体がしんどく気力が湧かないとき、愚直に体を動かそうと自ら鞭打って気力を振り絞っております。

2024年10月15日火曜日

陰性

 体調が戻りません。昨日も一日仕事場で動いたのですが夕方にはがっくり。日記も書く気力がありませんでした。数日前から家族全員がおかしくなりました。最書は次男から。四十度近い高熱と鼻水。診療所に連れてゆきましたがpcrは陰姓。点滴をしてもらって戻ってきましたがそれから全員が次々とダウン。高熱と鼻水。調べると、pcrは確度が七十パーセントから六十パーセントとか。てことは三人に一人以上は間違えるという事。数年前に同じようにコロナ感染した時と症状がよく似てます。という事は、どういう事か。しかしながら確かめようはありません。何しろ今は五類。風邪と同じ扱いです。でも風邪と言っても患者は車に乗って検査を受けたりと、隔離に近いような扱いです。なんか、無理やり感があるような。なんにしてもまともな治療法があるわけでは無し、対症療法しかありません。熱が出れば熱覚まし、肺炎になりそうなら抗生剤。あとは栄養を取ってゆっくり良くなるのを待つだけ。そんなわけで今日もだるい体、鼻水をすすりながらなんとか仕事場を動き回っております。そのうちよくなると期待しつつ。