2019年11月30日土曜日

土は生きている

今朝は、畑の草集めをしました。温床に入れるためです。畑の脇の何箇所かに、払った草を積み上げているところがあります。ハウスの入り口。上には、最近刈った草が乗っていますが、下の方はもう何年まえのものか、すっかり土になっていました。それもホクホク柔らかい土です。草と混ぜたら、穏やかに発酵するのではないかと、一緒に積むことにしました。ところが中からは、よく太ったカブトムシの幼虫が出てきます。知っているのもですねえ。そこが温かく栄養豊富だということを。彼らには申し訳ありませんが山に帰ってもらいました。別のところ、畑の脇にも山ができています。上の草を除けると、乾いて、白いものが広がり湯気が上がっています。どうも、自然に温床が作られている様子です。土着菌が草を発酵させているのでしょう。人の手を借りなくても、土と共に生物たちが、自らの力で環境づくりをしているのかと、知らされました。白いところが土着菌と言われる、遥か昔から住み着いている微生物に違いありません。そーっとすくって、刈り草と一緒に、温床へと移動してもらいました。温床の中には、一番下に山の落ち葉、その上には半分土に帰った草、そして完全に土になった腐葉土、最後は、先日刈ったばかりのサツマイモのツルを積みました。

間には、米ぬかと、この前、ホームセンターで手に入れたEM菌の元もパラパラふりかけました。きっと、目には見えない、様々な微生物たちがそこに生きていることでしょう。彼らが、活動することで、熱を発して、温床ができるのだと思います。そして、ゆっくりと、土に変わってゆくのでしょう。本当に、土は生きていると実感しました。

2019年11月29日金曜日

マンジュウゴテ

マンジュウゴテです。お茶碗のような湾曲した器をロクロ挽きする道具です。

真ん中の3つは黒檀で作りました。昔、倒産した製材所からもらってきた木です。多分、仏壇用に仕入れたようです。今は、原木での輸入はできなくなりました。硬いので、すり減ることがありません。粘土は意外と砂が混じっているので、杉や松のような柔らかい木ですとすぐにすり減って、年輪が浮いてきます。もう50年近く使っています。右の端のは、三日前、海岸で拾ってきました。波で磨り減った丸い石です。黒いすべすべした石は、濡れるとつるつる滑って、落としやすいです。この石は砂岩らしく表面がザラザラして、滑りにくく使いやすいようです。左端のはケーキやパン作りに使うソフトカードというものです。ペラペラしているので、たわみを利用すると、好きな丸みにできます。ケーキ作りの道具は、陶芸に使えるものが多いようです。

2019年11月28日木曜日

お酒の器

あと一ヶ月あまりで、お正月が来ます。お正月には、ゆっくり美味しいお酒が飲みたくなります。いつもは、スーパーで売っている、紙パック入りの一番安いのを飲んでいますから。そうなると、新しい器が欲しくなります。そこで、お酒の器を作りました。


ぐい呑と片口です。昔は徳利でしたが、今はチンで温めますから。ぐい呑もだいぶ小さくなりました。若い頃の三分の一ぐらいです。それでも、きつくて水で割って飲む有様です。いえ、水で割ったあとチンして熱燗です。そろそろ、おせちのメニューも考えないとですねえ。

2019年11月27日水曜日

霧吹き掛け

昼前に、家族揃って、インフルエンザの予防接種に行ってきました。午後は、昨日挽いたミニツリーを仕上げました。前に、工房用に焼いた時は、かなりいい加減に作ったのですが、売り物にしようとすると、商品ですからそうはゆきません。ちゃんと作るとなると、手こずります。削りすぎて台が取れたりしました。最後は、化粧をかけました。柄杓での流し掛けでは無く、霧吹きを使ってスプレー掛けです。

スプレーは以前、オークションでまとめ買いしました。小さいものは、口で吹いても良いのですが、大きなものには、コンプレッサーで飛ばすこともできます。何よりも便利なのは、別々の釉薬をそれぞれに入れて、重ねて吹くことができることです。いちいち入れ替える必要がないので、手間も時間も短縮できます。それになんども重ねて、て吹くことができますから、釉薬の色のバリエーションは無限です。釉薬だけでなく、もちろん化粧も重ねることができます。大きなツリーは虹色に仕上げました。

2019年11月26日火曜日

畑も工房も

今朝の畑は大忙し。さつまイモ畑を起こす前に、もし芋があったらと思って、スコップで探り掘りしました。結局まともな芋は一箇所だけ。それも、スコップで傷つけてしまい台無しでした。それから、肥料をまいて、すぐに耕運です。ところが、ロータリーを固定する、ピンが取れてしまい、大急ぎで修理です。なんとか、起こし終わって、今度はハウスで水撒き。そのあと目についた夏野菜を収穫です。

もう、そろそろ終わりが近いのですが。工房でも、作品を外に出して、箸置きを仕上げて、体験作品を削りました。息子が、クリスマスツリーをショップに出してくれたので、見ると、いつも周りを飾るミニツリーがありません。いつの間にか全部売ってしまったようです。ボツボツ買ってくれる人がいたのですが、無くなってしまったとは。今から、作ればなんとかクリスマスまでに焼けそうなので、三時からロクロに向かいました。

どうにか、20個、形ができました。中には丸いツリーもあります。さて、どんな色に仕上げようか、アイデアは色々浮かぶのですが。

2019年11月25日月曜日

ヘッドランプ

棚卸しと納品に出かけました。買い物を兼ねて。島では古い方のスーパーに寄ったところ、店の一部が百均になっていました。これまで、ドラッグストアーの奥の部分でもう一軒やってたのですが、こちらは別の会社が入ったようです。品揃えもだいぶ違うようでした。カミさんがヘッドランプを見つけました。さすがに100円ではなく、それでもわずか300円です。スペアー用にカゴに入れました。これで。四つ目となります。最初に買ったのが、3年前だと思います。畑をやりだして、朝の暗い時間に使うためでした。それが、今年の春に外で作業をしていて、どこかに置き忘れて、なくなってしまいました。次のを買ってしばらくして、どこかから出てきました。そして、2代目のがついこの間、壊れてしまいました。一番高かったのですが、案外短命に終わってしまいました。

左が初代、右のは現役引退したものです。
三つ目は、先日アマゾンのセールでわずか900円でした。そして、今回は、300円です。どんどんやすいものになります。お店から出て、しばらくして、カミさんがレシートを見て、「あら、あのヘッドランプ、100円で打っている」と言うのです。今更、引き返すのも何だからと、ありがたく、そのままラッキーということにしました。それにしてもです。3000円ぐらいしたものが、900円、そして、今回は100円です。一番、現役で使っているのは、最も古い機種ですから皮肉な気がします。だって、一度は山の中で行方不明になってしまったのですから。。仏縁、いや物縁って、あるのでしょうかねえ。

2019年11月24日日曜日

戦い終えて

日曜は一人で工房にいます。一昨日は息子と、作業台やロクロを移動しましたが、今朝は老体に鞭打っての、移動作業でした。どれも重いものばかりで嫌になります。なんとか、元に戻して、本焼きの窯出しです。いつもは軍手をして、熱いのを出すのですが、日が経っているのですっかり冷たくなっています。砥石で、底を仕上げて、体験作品の荷造り。お客さんが何組か、その間は手持ち無沙汰なので、ソーサーに黒化粧をかけました。

外は時折雨が激しく降っています。夕方、やっと、メールをチェックしたら、今日の体験の予約が入っていました。完全に見落としでした。慌てて、断りのメールを送りましたが、後の祭りとなりました。今日も、バタバタと一日が過ぎてゆきます。

2019年11月23日土曜日

婚活手びねり

なんとか無事終わりました。今日の手びねり体験です。集落の婚活行事だそうです。全部で15人。予定より若干減りました。それでも、体験工房に入りきれず、お店の、陳列台も使いました。最初はなんとなく、緊張気味でしたが、終わりころには、皆かなりリラックスして、冗談も出るようになりました。まあ、こっちは場をいかにして盛り上げるか、柄にもなくくだらないジョークも飛ばしました。なんで、こんなことやってるのかと、我ながら恥ずかしいのですが。それぞれ、作品を作り終えて、満足げに帰ってゆきました。

こっちは、最後まで、焼き上げるという、重い使命が残っています。そのあと、大慌てで、軽トラを走らせて、ホームセンターにゆきました。売り出しのチラシに惹かれてです。今回も、鶏糞と堆肥、それに水タンクを買ってきました。水タンクでは、油粕を発酵させて、液肥を作る予定です。明日はどうやら、雨らしいので、ちょっとゆっくり過ごしたいと思っています。

2019年11月22日金曜日

雨模様

一日中雨日和です。

急に冬めいた感じです。体を動かしているときはそうでもありませんが、休憩していると、肌寒く感じます。何か、世間が寂寥として、ネガティブな気分になってきそうです。朝から、工房を大片付けしました。体験工房から電動ろくろを撤去して、作業台を一つ増やしました。明日、大勢の手びねり体験が来る予定です。話が、急に決まったので、息子と二人で、バタバタでした。離れは、カミさんが掃除してくれました。いつもは作品展示用に使っている、ところも、体験のために使う予定です。一体どうなることやら。まあ、つつがなく終わることを祈ってます。

2019年11月21日木曜日

たぬき

たぬきが出ました。朝の畑に。最初は猫かと思ったのですが。近づいても、なかなか逃げません。2メートルぐらい、もう手が届きそうな距離になると、少しだけあとずさりします。まるで、誘っているようでした。何度か繰り返しているうちに、畑に入りそうになったので、足元の、手のひらサイズの石を軽く投げたら、なんと頭に当たってしまいました。しばらくじっとしたあと、3回ほどでんぐり返しをして、川の方へと消えてゆきました。これで、もう来なくなるのかなと思いつつ、畑で作業をしていたら、反対側でかぼそい声が聞こえてきます。すると、反対側の川の方から、返事をするように鳴き声が帰ってきます。どうやら、親子のようです。あの時、誘うような動きをしたのは、小狸から、注意をそらそうとしたのでしょう。動物の、本能とはこういうものなのでしょうか。午後から、体験がふた組ありました。一組目が手びねり。二人のうちの一人は、どうやら外国籍の人のようでした。次のロクロ組はシンガポールからの家族づれです。

三人で来て、おかあさんは見学でした。大きなパスタ皿と、ドンブリを作ってゆきました。たぬきとの出会いに始まり、海外からのお客さんとの別れで今日も過ぎてゆきました。日々、畑で工房で、いろいろなことに遭遇するものです。

2019年11月20日水曜日

親子

息子と同じ仕事をしていると、ほとんど口を聞くことはありません。朝から晩まで、顔を合わせているのですから。仕事についても、今日は何をやるかなど、めったに話しません。だから、轆轤を挽いている時も、隣で、何かを作り出すと、ははあ、今日は小壺かというような塩梅です。

こちらは、昨日挽いた、ソーサーが少し大きすぎた気がしたので、一回り小さいのを挽きました。1センチ直径が小さいだけで全然感じが変わります。口の立ち上がり、カップを受けるところの大きさ、ヘリの丸み、ほんの少しのことで、全く別物になるから、不思議です。

2019年11月19日火曜日

恵みの雨

昨日の雨は、畑の野菜たちには恵みの雨だったようです。タネを蒔いたばかりの人参にとっても、きっと慈雨になったと思います。今朝は裏山での落ち葉拾いはやめました。滑って、転んでは大変ですから。その代わり、畑に野菜の苗を植えました。リーフレタスです。植えていると、幾鉢もポキリと茎が切れたのが出てきました。何かに食べられたようです。そのうちにとうとう見つけました。直径1センチ、長さ3センチほどの真っ黒いアオムシです。どうやら奴が苗を食べていたようです。何の幼虫だか、最後まで、確かめたい気もしますが、かわいそうですが、足で踏んづけてしまいました。畑作業は、時には生き物との戦いにもなってしまいます。工房では釉薬掛けをして、午後はソーサーを挽きました。洋の器は轆轤目を消して、シャープな造形を狙います。

そういう仕事をする時、わざわざ蹴り轆轤を使う意味があるのかなと疑問が湧いてきます。しかし、足で一つ一つ蹴って作ることは、どこか、目に見えない部分で、違いが出てくるのではと、信じることにします。

2019年11月18日月曜日

落ち葉拾い

朝、暗いうちから、裏山で落ち葉拾いです。家の周りは山に囲まれていますから、落ち葉はいくらでもあります。踏み込み温床のことを調べると、落ち葉と、米ぬかは必須のようです。そこで早速ヘッドランプをつけて集めることにしました。簡単に10袋ぐらい集まるだろうと踏んでいましたが、甘い考えでした。落ち葉だけなら、なんとかなるのでしょうが、一緒に枯れ枝が落ちています。それに思ったよりも薄いのです。枯れが進むと土になってしまうのでしょうか。その割には、土はふわふわではありません。細い木の根が細かく張り巡らされて、しっかり土を守っているようです。小一時間やって、ようやく二袋、集めることができました。

早速温床に入れてみましたが、あと二十袋は必要なようです。それに、あまり早く発酵をさせては、肝心の時に、温度が下がってしまうかもしれません。温床作りは人によって、ずいぶん違うようです。落ち葉と、ぬかだけの人もいますし、鶏糞や油粕を加える人、糖蜜を入れたり、納豆を入れる人。どのように発酵を進めるかで様々なようです。発酵でしたら、以前、パン作りにはまっていましたから、それなりに経験があります。夏には、暑すぎて、過発酵で失敗したこともありました。逆に、イースト菌が古くて、膨らまない失敗もありました。菌にも色々な種類があって、天然酵母を使ったこともありました。温床で、糠を使うのは、米ぬかが持っている納豆菌に働いてもらうためだと思います。それに落ち葉には、土着菌が住んでいるようです。それらの菌に、さらに発酵鶏糞についている菌などにも頑張ってもらって、糖分などを餌にして、発酵を促進しようということでしょうか。昔、陶芸で、粘りが足りない土に砂糖を混ぜて、菌の力で粘りを出す実験をしたことがあります。それに、化粧土に焼酎を加えて、菌に働いてもらって、化粧の付きを助けることもやりました。早い話、やっていることは、どちらも似ている気がします。ひとの暮らしは菌とは、切っても切れない関係があるようです。お味噌もヨーグルトも漬物も、お酒だって発酵が命なわけですから。

2019年11月17日日曜日

手違い

なぜか、ユックリしたい日に限ってバタバタしてしまいます。朝早くから、人参のタネを蒔きました。今年最後の挑戦です。前の2度はまともに芽を出しませんでした。諦めかかっていたところへ、ポリのマルチが届きました。説明を読むと、ほうれん草、ニンジンに最適と書かれてます。早速ほうれん草は蒔きましたが、人参はあいにくタネがなく、買ってきてもらいました。ちょっと、温度が低いかなとは思いましたが、蒔いてみました。一つの穴に3粒ずつ。蒔いた後、乾燥しないように新聞紙をかぶせて、不織布で覆いました。果たして、10日後には、芽が出るのでしょうか。工房に下りて、素焼きのための窯詰め。あとは、箸置きの化粧がけです。すると、空港近くのホテルから、電話が入って、体験のお客さんがこちらに向かっているとのこと。予約がないと告げると、実はホテルの方から電話するつもりだったが、夜だったので、朝まで待ってからと思っていて、バタバタして忘れてしまったという話。お世話になっている人で、致し方なく、受け入れる準備を整えました。ところが。予定の時間になっても現れません。とうとう、一日、顔を見せませんでした。そんな中、ぼちぼち、化粧がけをして過ごしましたが、これがやってもやっても終わらない。

あとで、数えたところ、200個ありました。せいぜい、100個ちょっとぐらいだと思っていました。ちょっとした手違いからバタバタの1日になってしまいました。

2019年11月16日土曜日

温床作り

園芸話です。ハウスの中に温床を作っています。来年の夏野菜に備えて、準備を始めます。今年、トマトが暑さでダメだったことは、なんども書きました。そこで、現在、年越しトマトを目指して、育生中です。それに加えて、夏のトマトも育てたいと思うのですが、どうしても、暑さで枯れてしまいます。そこで、暑い夏の前に、育て終えたら、良いのではと考えました。そのためには、早く苗を育てる必要があります。できることなら、一月ごろに種まきができないか。それで、色々調べると、温床という方法があることがわかりました。落ち葉と米ぬかの発酵熱で、苗の土を温めるわけです。早速、やってみようと、数日前から準備をはじめました。まず、ハウスの中の、温床を作るところを20センチほど掘り起こしました。そして、そこに枠を作ります。枠は建築用の断熱材の発泡スチロールを使います。それを、アルミテープで、貼り合わせて、組み上げます。あとは、あり合わせの木で枠の補強をして出来上がりです。

ネットで、人が使っているものを参考に、ある材料を工夫してみました。発泡スチロールも陶芸用に買ってあったのを屋根裏から見つけて使いました。製作費はゼロ円です。落ち葉は、周りの山から集める予定です。米ぬかだけは買わないといけません。以前は、この辺りでも、米作りが盛んで精米所もありました。そこにゆけば、籾殻も米ぬかもタダでもらうことができました。陶芸にも、色々役に立つ材料でした。窯をたくとき、作品の下に敷いたり、釉薬に使ったり。藁やもみは白い色を出すのにも使います。しかし、今ではそういう材料も、簡単には手に入らなくなってしまいました。ネットで買う時代です。それでも、できるだけ身近で手に入る材料で、陶芸も、畑もやってゆきたいと思っています。

2019年11月15日金曜日

箸置き

箸置き作りです。昨日の、カトラリーレストに続いて。豆皿、ぐい呑、カトラリーレスト、そして箸置きとどんどん小さくなります。

箸置きは、去年、シンガポールのお店のために作った、残りをお店に並べたら、人気で、今では、サンプルにするものも残っていません。中には、帯留めにしたいと、いう人もいました。いざ作ろうと思いましたが、どうやって作ったのか、全く覚えてません。参考にできるものも、ないし、全ておぼろげな記憶を頼って、手探りでつくリ始めました。やり進めると、ほんの些細な変化でも、雰囲気が全く違ってしまいます。小さくとも、一つの作品なのだと感じました。昔、篆刻にはまっていた頃のことを思い出しました。方寸の宇宙とも言われる世界です。わずか数センチ四方の枠の中に無限の宇宙を作り出す。表現の世界は、奥が深いものです。

手びねり2回目

昨日の、午前の手びねり体験は、夏に来てくれた人の、2回目です。焼きあがった、器を気に入ってくれて、フェイスブックに載せたところ、イイネがたくさんついたと、今回は友達を誘って来てくれました。地元の人が体験に来てくれることは、それほど多くはありませんが、やりがいがあります。

器の販売もそうですが、観光のお客さんばかりでなく、島の人たちから、喜んでもらえることが、何よりですから。地産地消という言葉は、野菜ばかりではないと思います。昔は、村の鍛冶屋さんのような、お客さん一人一人の細かい希望を聞きながら、手作りで身の回りのものを作る文化がありました。ところが今では、大量生産されたものが、ホームセンターで、さらにはネット販売であっという間に宅配業者さんが運んでくれるようになりました。言い換えますと、我々のような、田舎で、ひっそりとものを作っている人間が生き残りにくい世の中になって来たということだと思います。でも、顔が見える距離で、お互いが意思を通じさせながら、もののやり取りをすることは、素敵なことだと思います。なんとか、頑張って、生き残れるよう、続けてゆきたいと思っています。

2019年11月13日水曜日

スラブローラー

今日の仕事は、カトラリーレストの制作です。カトラリーレストとは、箸置きを大きくしたような、スプーンやナイフを置くものです。島のホテルから頼まれて造りました。そのホテルでは、売店で販売もしています。思った以上に人気で、だいぶ在庫が減ってきました。そこで、作り足すことにしました。いつもは、たたら板で針金で切って作るのですが、もっと、まとめて作ろうと、スラブローラーで作業しました。

この機械は、アメリカの友人が、向こうで買ってきてくれたものです。頑丈な作りですが、あまり正確ではありません。どうしても、真ん中が厚くなってしまうのです。今回も、周りの厚みに対して、中央は4ミリ厚くなってしまいました。致し方なく、切り分けた後、一つずつ。また、たたら板を使って、針金で切りなおしました。二度手間です。ただ、スラブローラーを使うと、強い圧力がかかりますから、変形しにくいという、利点があります。最近なぜか、変形がひどくて、反ったり、逆に反り返ったりして困っています。それが改善されれば良いのですが。これは、焼き上げてみないとわからないことです。ちょっと、工程を変えただけで、変わってしまうことは、よくあるのです。

2019年11月12日火曜日

ポーランドの飴

昼前のお客さん。「コンニチワー」。海外からの家族づれでした。歩いて来たようです。後から来た、娘さんは日本語が上手でしたので、おそらくこちらで働いていて、ご両親を呼び寄せて、観光しているようです。娘さんは、陶芸を勉強したことがあるという話でした。あちらの、美術館で働いていたとか。お母さんが、奥で、蹴ろくろを挽いている息子が、カップを作ると、手を叩いて喜んでいました。仕事をしているところを興味津々で見ていました。帰り際に、カバンから何かを取り出しました。スイーツということです。チョコレートかと尋ねたら、ちょっと違う、食べてみてくださいと渡してくれました。

あとで、味を見ると、飴、ちょっと千歳飴にハーブの香りがついたような不思議な味がしました。しばらくなめていると、何やら、どろりとしたものが、中に入っています。これが、ポーランドの味かと妙な感じがしました。午後は、昼過ぎにロクロ体験が一人。ゆっくり、うどんを食べる器を挽いていました。シーズンオフのこの時期、なんとなく、のんびりとした、日が過ぎてゆきます。秋も、だんだん深まってゆきます。

2019年11月11日月曜日

あわただしい日

朝から、何かとあわただしい日でした。まずは水道です。水が止まって、水源地に上がると、水量が少なくなっていました。ここのところの晴れ続きで、カラカラなのです。おまけに、タンクからパイプへのつなぎ目がはずれていました。理由はわかりませんが、おそらく縛り付けていた木が成長して、パイプが引っ張られたからだと思います。まずはそこを修理して、次は取水口です。稲作用の水路の中に石で抑えていたのですが、水量が減って、水が水口に流れて行きません。致し方なく、水口の周りに石や砂利を積んでダムのようなものを築き、水が溜まるようにしました。それでも、チョロチョロです。まあ、なんとか急場凌ぎといった感じです。戻ってくると、ホテルから、納品の依頼が入りました。すぐ取りに来るということなので、大急ぎで準備です。次は、化粧がけをしようと、バケツを見ると、残り少なくなっていました。作り足さねばと、化粧作りを始めました。道具を洗おうとしたら、まだ水が来ません。再び水源地へ登って、途中のエアー抜きです。水道の途中に3箇所、エアーを抜くためのバルブがつけてあります。それを一つずつ、開いて、空気を抜きます。戻って来ると、もう一軒、別のホテルから、また納品の依頼が来ました。そちらも、間も無く取りに来るというので、大忙しです。なんとか、間に合いましたが、バタバタの一日でした。

夕方、今日の予定の化粧がけを始めましたが、途中までで時間切れとなりました。まあ、忙しいということは、悪いことではないと思いますけれど。

2019年11月10日日曜日

ぐい呑削り

ぐい呑の削りです。朝からです。頑張って、3時には終えることが出来ました。

やったー。これで、仏像づくりに入れるぞー。その前に、気にかかったことを、ネットで調べてみました。玉ねぎの植え付けです。今朝、行った作業ですが、あれで間違いなかったかと。いやあ、出てくる出てくる、次々と、それも動画で。ただ、わかったことは、言ってることが皆違うということ。早い話、自分が良いと思うことをやるしかないのだということのようです。辿ってゆくうちに、自然農法から、北海道で、自然農の暮らしをしている若い人たちの暮らしにまで、たどり着いてしまいました。大昔、屋久島の山の中で、窯を作り始めていた頃のことを、思い出して、胸が痛くなりました。人の生き方は様々で、その時々、いろいろに変化してゆくものです。昨日の晩、テレビで見た島倉千代子の歌が浮かんできました。人生いろいろが。今日は、朝からずっと、頭の中でこの歌が鳴り響いているのです。
今日は、仏像までたどり着けませんでした。

2019年11月9日土曜日

ぐい呑の水挽き

午前中は、昨日、挽いたぐい呑の削り。午後は、今日もぐい呑の水挽きです。

仕事場は、一人ですから、ラジオを大きな音で聴きながらの作業です。一週間、ほとんど、インターFM897をradikoで聴いてますが、なぜか土曜日だけはTBSラジオを聴いています。習慣とは、不思議なもので、ここのところはいつもそんな感じです。明日は、また、インターFMに戻ります。グレートエスケープという番組の後、レイジーサンデーというメニューです。今日挽いたぐい呑が100個ぐらいですから、削りは一日掛りになりそうです。

2019年11月8日金曜日

家具塗り直し

昨日、ホームセンターでステインを買って来ました。朝から、それで、工房の家具を塗り直してくれました。八角形のテーブルは昔作ったものです。ベンチの方は、一昨年偶然来たものです。

あの時、オークションで、花壇の縁取り用の飾り切りした板材を買いました。値段は1円でした。1円スタートだったのですが、まさか誰も競争入札者が現れず、わずか1円で落ちてしまいました。もちろん送料はかかりましたが。ところが、届いてみると別物で、ベンチが二組入っていました。クレームをつけるのも、1円のものです。もう、そのままにすることにしました。暇な時、組み立ててみると、大きさが、工房の入り口にちょうど良いと思い、そこに設置しました。それからです。来てくれるお客さんが、そこに座ってくつろいでくれるようになりました。ゆっくり、スマホを扱ったり、焼き物を選んだり、中には1時間ほどもゆっくりしてゆく人もいます。ただ、その色が気になって、いつか塗り替えたいと思っていました。水性のステインは匂いもなく、速乾性なので、楽に塗れるようです。塗り終わると、見違えるようです。

他にも、あちらこちら気になるところがあります。この勢いで塗ってくれるとありがたいと思っています。

2019年11月7日木曜日

9月の体験作品

やっと焼きあがりました。あの、残暑厳しかった、九月の陶芸体験の作品たちです。

お酒の器もいくつかあります。今なら、熱燗が飲みたい気分です。きっと、首を長くして待っていることでしょう。お鍋の器やスープカップもあります。気がつけば、湯豆腐やお鍋が食べたい季節になりました。今日は午前中買い物にゆきました。魚屋さんで、鯖の刺身と、湯豆腐に入れたら美味しそうな白身の魚も買いました。肉厚の椎茸も。こんな夜は、熱々の鍋でお酒が飲みたい気分です。

2019年11月6日水曜日

ろくろ制作

ここのところ、どうも園芸屋久島日記のようになっているので、そろそろ本道に、戻そうと思います。絵付けの仕事も昨日、島を旅立ってゆきましたし。明日には、東京の依頼人のところへ、到着すると思います。そして、今日から、制作再開です。工房の展示場の棚で、在庫が少なぬなっているものから、作り始めることにしました。まずは豆皿です。10時までは、工房の前の花壇の手入れをして、あっ、いけない。また、園芸の方にゆきそうになりました。土を練って、ガンガン挽きました。

夕方数えると、123枚できてました。いやあ、われながら、頑張りました。これだけ挽いても、肩が凝りませんん。むしろ、絵付けで凝った肩が、ほぐれたぐらいです。やはり、こちらがメインワークなのだと、自覚しました。明日は、削りです。蹴ろくろでの削りは実は厳しいのです。同じ位置で、一日中作業しなければなりませんから。歳をとると、腰にも来ますから。

2019年11月5日火曜日

風邪気味


朝から、体調が良くない。。鼻水は出るし、喉はいがらっぽいし、風邪気味のようです。おそらく、昨日の体験のお客さんからもらったようです。体験工房で3時間も一緒に過ごしたのですから。お父さんが咳をゴホゴホやってました。3人の家族づれでした。6歳の男の子に作らせたいということで、ご両親はどちらかというと付き合いといった感じでした。小さな声でぼそぼそ話しをする、いたって静かなご家族でした。遠い道のりを、わざわざバスで来てくれました。手びねりを希望する人は、どちらかというと、ゆっくりの人が多いようです。特に男の子は、じっくり型らしく、何度も作ってはやり直しをしていました。お寿司が好きで、寿司を乗せる小皿を作りたいと、家族分作っていました。

電車通学で、お皿には、京王線の電車を前から見た絵が、彫り込まれていました。無口な子でしたが、帰り際に楽しかったですと言ってくれました。その言葉が、心の底から発せられたのが、伝わって、こちらも思わず、ありがとうと答えていました。濃厚な時間でしたが、おまけで、風邪までもらったようです。

2019年11月4日月曜日

玉ねぎ植え付け

ネットで注文した、玉ねぎの苗が届いて、日が経ってしまいました。萎れないように畑の隅にまとめて植えておいたのですが、どんどん黄色くなってゆきます。一緒に注文した玉ねぎマルチが届いてないので、植えることができません。実は、以前買っておいたものをどこかで見かけたのですが、どうしても見つかりません。ところが、今朝偶然、他のものを探していて、見つけました。軽トラのコンテナーの、底の方から出てきました。早速、すぐにマルチを張って、苗を植えました。苗は急に元気になった気がします。

野菜畑に液肥を撒きました。十日ほど前から、仕込んだ自作の液肥です。ペットボトルに鶏糞と水を入れて、発酵させたものです。陽の当たるところに置いておくと、ガスが発生して、ものすごい臭いがしてきます。それを、水で薄めてジョウロで撒きます。これまで、市販の化成肥料の液肥を使ってきましたが、だんだん自作の有機を使いたいと思っています。昔のお百姓さんは、畑の隅に肥溜めというのを設置して、時間をかけて発酵させて、それを水で薄めて野菜に使っていたと言います。それがいつのまにか、取り扱いが楽な化学肥料へと変わってきたようです。そう考えると、あのものすごい臭いも、どこか懐かしい匂いにも思えてきます。肥料の与え方にも、いろいろあるなと思います。究極は、不耕起、無肥料栽培だということはわかりますが、そこに至るには、よほどの時間と手間がかかるのだろうと、推測します。やはり、真っ黒くてほくほくの土は憧れますよねえ。

2019年11月3日日曜日

季節外れの種まき

今朝、野菜の種を蒔きました。どれも、季節外れのものばかりです。のらぼう菜は、本来は九月が適期となっています。頂き物の種です。一ヶ月は遅れてしまいました。在来の時計草も蒔きました。果たして芽が出るのやら。最たるものがかぼちゃです。わざわざ取り寄せてもらいました。夏はうどん粉病で全滅しました。ハウスで冬に育てたらどうなるのだろうと、チャレンジします。もう一つ、こちらは苗の植え付けです。

ミニトマトの花が咲き始めました。これから、冬に向かって、どんな成長をするのか、これも実験です。へそ曲がりの、野菜づくりは、どんどんおかしな方向へと、迷走し始めました。

2019年11月2日土曜日

絵付け上がり

昨日、ずっと根を詰めてやってきた絵付けの仕事が終わりましたので、今日はゆっくり片付けをしたり、次の仕事への準備をしようと思っていました。しかし、思いの他、バタバタ。家で、用事をしていたら、仕事場から電話が来て、外国からのお客さんでちょっと来て欲しいとのこと。どうも、お金の問題らしいのです。なんでも、ATMでは4000円までしかおろせないとか。今の所、うちではカードへの対応はしてませんし、彼らは円も持ってない。ユーロでの支払いはできないかという話のようです。ユーロだと、昔は銀行の本店へゆかないと円に交換できませんでした。今はどうなっているか、わかりませんが。まあ、器が欲しいということならば致し方ないかと、話を聞くと、そればかりではないようです。どうも、割れた器の修理をしてくれたら、器を買ってくれるということのようです。屋久島の友人の器を、誤って割ってしまったらしいのです。見せてもらうと、それほどひどい割れ方ではありませんでしたので、なんとか直せそうだと伝えました。もちろん、完全な修復はできませんが。それから、選ぶのに時間がかかり、スペインまで持ってゆくというので、割れないように包装して、気がついたら昼になっていました。午後は、近くのスーパーまで、走って、出張中のメガネ屋さんで、一つ新しく作ることにしました。今のが、傷だらけで、ぼやけて見えるようになってしまいました。年明け早々、免許証の切り替えが待ってますし。戻ってからは、体験工房の掃除とロクロの配置換え作業です。明日、体験が二組入っているのに、対応するためです。そのあとは、作業場を絵付け仕様から、制作仕様へと衣替えです。2ヶ月、ほとんどロクロにも触れてませんでした。やっと、本業に戻れます。
そうそう、昨日の晩、頼んでいた深く掘るためのスコップが届きました。

ところが。なんと2本届いてしまいました。一つは確かに頼んだものですが、もう一つはどうしようか迷って、注文を取りやめたものでした。また、やってしまったようです。前にも、同じような間違いをしたことがあります。注文した時よく確かめなかったのがいけなかったのだと家族は言います。それにしても、いつも、アマゾンからの注文の時に限ってです。何か、陰謀があるのではないかと、疑ってしまいたくなります。結局今日もバタバタです。まあ、貧乏性ですから、これで良いのかなと思っています。

2019年11月1日金曜日

トマトフレーム

ここ二ヶ月、続けてきた絵付けの仕事がやっと終わりました。夜中に起きて、最後の仕上げをしました。十月中に終えたいと思っていましたが、4時間オーバーしてしまいました。まあ、わずかですから、予定通りといっても良いかなとは思いますが。そこで、午後から、畑仕事をしました。ずっと、朝の2時間ほどしか、できませんでしたので、やりたくても手がつけられない作業がたまっています。今日は、トマトを育てるフレームの作業です。被せてあった、遮光ネットを外して、ビニールをかぶせました。そのあと、敷いてあったマルチをはがして、肥料と石灰を撒いて、耕運機で耕しました。あとは、鍬で土寄せして、トマトフレームの作業が終わりました。

このあと、苗を植えてゆけば、越冬トマトの植え付けが終わります。ハウスで育てていたミニトマトの苗に花が咲き始めました。そろそろ植えないと植えつけ時期を外してしまいます。あとは、イメージ通り、すくすく育ってくれることを祈るばかりですが。