2022年5月15日日曜日

釉抜き剤

陶芸の技法の中に釉抜きというのがあります。くっついては困るところに釉薬がつかないように色々な技法が考えられています。オーソドックスなのがロウ抜きです。ろうそくのロウと灯油を混ぜて、温めて溶かしたものを筆で塗ります。ロウの水をはじく力を利用します。次はラテックス。液体のゴムで、塗った後にしばらく置いておくと、ゴム状になって、後で針などで引っ張るとペロリと剥がれるというのもです。そのほかに、油性の撥水剤。最近では水性のものもあります。今回どうしてもラテックスを使いたくて、新しいのを注文しました。ところが届いたものが既に半分固まっていました。ラテックスという材料は筆が一回でダメになってしまったり、一旦ふたを開けると長持ちしないなどといった欠点があります。それにしても届いた時から固まりかかっていたとは。なんとかごまかしながら使ったのですが、筆がすぐに固まってしまいました。良い筆でしたから勿体無くて。使い捨てにできるような安い筆を使えばよかったと反省しています。何かうまい方法がないものかと、頭を悩ませているところです。