2022年5月23日月曜日

森羅万象

モノには魂が宿る。昔から言われてきました。神社にゆくと足元の石ころ一つにも神が宿っていると言われます。神社に限らず、自然の中にある者すべてに命があるというのは日本人なら誰でも感じられることだと思います。そこまで、はっきりしたことでなくても。不思議に思うことがあるものです。先日ネットで中古の時計を手に入れました。それが届いた日にそれまでつけていた時計が動かなくなりました。ただ、電池が切れただけだと言えばそれまでなのですが。なんでその日に?、と首を傾げてしまいました。よく、車を買い替えると決まった途端に動かなくなった、ということがあるものです。不思議な現象。理由はわかりませんが、よくあることには違いはありません。こういうことは西洋の人たちにも起きるのでしょうか。そんな時、オー マイ ガッ と言うのでしょうか。昨日、梅原猛の本を読んでいたら、能登の真脇遺跡の話が出てきました。縄文時代の遺跡で大量のイルカの骨が発見されて近くから土で作られたお面や巨大な柱の跡もあったそうです。それらはイルカの魂を送るための儀式の後ではないかと書かれていました。身の回りにある物にまで魂があると考える日本人です。食用に殺生した生き物をお祭りしたのは当然のことのように思います。土のお面が使われていたと言う話には、土を焼く仕事をしているものとしては気にかかります。以前、傾斜地に穴窯を作ったことがありました。そこを畑に戻すことになって、重機が入る時、運転手の人が米塩焼酎でお清めしてくれました。昔から、トイレや台所などでも利用させたいただいたことへの感謝にお清めをし。今でもその風習は残っています。これは大地に神が宿っていると言う日本人の心からの習わしなのでしょう。