2022年11月27日日曜日

学び

先日窯出ししました。息子が留守で、彼が作った釉薬を、よく確かめずに使ってしまいました。その結果釉薬が流れて、棚板にはりついたり、棚板からこぼれた釉薬が下の段の器に落ちて、被害がいろいろ出てしまいました。マット釉という名前に騙されてしまいました。まさか流れやすいマット釉があるなんて。まあ、すべての釉薬は二人で作っていますから。それに常に新しい釉薬にチャレンジしているので。釉薬づくりに限らず、工房では失敗を恐れず、むしろ、指導書や技法書でやってはダメ、というような仕事をあえてする傾向があります。人と同じようなものを作っていては、どこかで見たようなものしか造ることはできません。大昔、個展を開いたとき、その個展を見たある陶芸家が、どこかで見たようなものが並んでいたと、別の知人に語っていたのを漏れ聞いたことがありました。そのとき、多少自負していたところに、強烈なパンチをくらった気がしました。それから、です。独自の表現を求めるようになったのは。当然、後を追って似たようなものを作ってくる事もありますが、そんな時、競うのではなく、別の表現を模索するこピンチはチャンスと。今やっている仕事が、どこまで個性的かはわかりません。ただ、求めに応じて、変わり続けることを目指して、日々学習です。道の途中ではありますが。