2020年3月3日火曜日

カップの面取り

だいぶ腰の具合が落ち着いてきましたので、三日ぶりに畑におりました。と言っても、水撒きしたり収穫したりと、軽い作業でしたが。工房では昨日挽いたカップの面取りをしました。面取りとは、厚めに挽いた器をナイフや針金でカットして、エッジを際立たせる技法です。昔、焼締をしていた頃はよくやっていたのですが、釉薬の仕事を手がけるようになってからはしばらく離れていました。焼締では、形の変化で個性を出すしかありませんから、面取りもよく用いたわけです。しかし釉薬を使うと、色の変化もいろいろつけることができますから、どちらかというと、別の表現方法を選ぶことになりました。ただ、面取りでしか出せない、カチッとした表現には魅力があります。それに色を組みあわせて、新しいものができないかと、今回挑戦してみました。

やってみて感じたのですが、焼締時代よりもより繊細になっていること。それに、焼締では土を荒くしないと割れやっすいですから、砂を多く混ぜます。釉薬を使うようになって、より細かい土に調整していますから、カットした時の雰囲気が変わってくるのです。よりシャープさが強くなるように思います。どんな道具でカットするかでも変化しますし、なかなか奥が深いと思います。この仕事もやりだすと、嵌ってきそうです。