今日は、納品と買い物に出かけました。空は晴れて暖かく、うららかな日和でした。若い、旅行者の姿もちらほら見かけて、少し落ち着いてきたように思えます。買い物は、新築移転したホームセンターが主な目的です。売り出し三日目ですから、それほど混雑してないのではと思ったのですが、いやあ、ものすごい人でした。店員さんたちも疲れ切った様子でした。新しい店舗は、島の杉を使って建てられた、まさに木造建築で、前の店舗と比べると、かなり大きくなりました。建築の世界では地域の材料を使うことをヴァナキュラーというようです。新しく建てられた庁舎も島の杉が使われています。近頃は、そういう方向になっているのかなと思います。そこで思い出したのが、初めて建てた工房のことです。古い写真を見つけました。
山の中に、杉の丸太で建てました。柱を地面に埋め込んだいわゆる堀立て小屋です。あの頃はチェンソーもありませんでしたから、手ノコで一本ずつ切っては、担いで運びました。鉈で枝を落として皮も剥きました。屋根と壁は茅を切ってきて葺きました。電気もガスも水道もありませんでした。近所の人たちが手伝ってくれました。今思えばまさにヴァナキュラーな建物でした。窯も、島の土を掘ってきて造りました。
レンガは、島の電力会社から廃材をもらってきました。まさに、現在に至る原点がそこにありました。今日は、ホームセンターの売り出しで、丸ノコを買いました。あの頃、道具は全て手工具でした。思えば、遠い昔になりました。