インターネットオークションに気になる絵が出ていました。高校生時代に大好きで画集を買ってよくみていました。中村彝の静物画の小品です。意外と安くついていたので、ウォッチに入れておきました。そろそろ期限かなと思って、今朝見てみると20万になっていました。やはりみる目がある人がいるのだなと思いました。ヤニ派の影響を受けてレンプラントのように重厚で、造形はルノアールのようなふっくらとしたフルムが粗めのタッチで表現されています。やはり真作間違いないようです。散歩から戻ってみると、45万円近い価格で落札されていました。小さな美術館に展示してもおかしくないような作品ですから、それでも安かったのかなと思いました。絵の価格はよくわからないところがあります。そんなわけで夜中に目がさめるとスマホでオークションを見ています。もちろん高価なものには手が出せませんから、誰も気がつかず安くて、それでいて魅力的な作品を求めて。離島の人里離れた、こんなところでまるでギャラリー巡りをしているような、楽しみを味わえるとは、思ってもみないことでした。