2021年5月8日土曜日

雨の季節

 ここのところ雨模様の日が多くなってきました。前線が屋久島の上空を上がったり下がったり。その都度、島に雨を降らせます。すでに沖縄と奄美が梅雨入りしました。例年よりだいぶ早いようです。去年の今頃は暑い日差しの下で車庫を建てていました。来週の予報も雨マークが並んでいます。今朝、庭で蕾の膨らんだ紫陽花に絡んだ葛のツルを解いてあげました。我が家の敷地にはたくさんの紫陽花が育っています。人が枝を持ってきてくれたり、買ってきた鉢植えを下ろしたり。中には北の村に住んでいた詩人の奥さんからいただいた甘茶もあります。甘茶はガクアジサイの一種で青い花をつけます。今は亡き詩人の残してくれた置き土産です。彼が書いた聖老人という本に東京から運んできたときの話が書かれていました。それが巡り巡って我が家の庭で花をつけています。彼がこの世を去って、何年経ったことでしょう。島に移り住んだのがほぼ近かったので多くの思い出があります。まだ二十歳をちょっと過ぎた頃でしたから。今日、ある高校時代の友人が亡くなったという知らせが、メールで入りました。今やそういう時代になっているのですね。島に移り住んだ頃の電話は、農業集団電話と言って、数件で一つの回線を使っており、受話器を取ると人が話しているのが聞こえてきました。遠くに電話をかけるときは交換手さんに取り次いでもらっていました。五十年の歳月、振り返ると短いようですが遠い昔の話なのですね。