昨日から始めた工房の裏を、今日も片付けました。いつかはやらなければと思っていた作業の一つです。やり始めたので、途中で投げ出すわけにもゆきません。物置の前に以前薪を積んでおいたのが、そのままになっていて、半分腐って、シダやススキ、ついには木も生えてきました。やばい、なんとかしなくちゃとは思いつつ、今日まで来てしまったのです。半分腐った、薪を、最初は脇の方に積み直していたのですが、下にゆくにつれて、腐り方がひどくなるので、思い切って、裏山に捨てることにしました、燃えそうなススキやシダは燃やしながら。作業を進めているうちにはたと思いました。今捨てているのは、腐葉土なのではないかと。幹が腐った部分もありますが、落ち葉が積もって、堆肥化したのもあります。これ捨ててしまってはもったいのではと。そこで、ハウスの前に運ぶことにしました。時間的に今日全てを終えることは不可能なので、あとは畑仕事の合間にやろうと思います。地面を掘りながら、腐った木と土を分けていると、どのように植物が土へと変わってゆくかというメカニズもがよくわかります。何しろ、その場所はコンクリートの上なのです。運んできた木は、雨風にさらされて、腐り始めます。その上に落ち葉も積もるでしょう。腐り始めるとまず、シダが生え始めます。シダは土がなくても湿気があればどこにでも生えることができます。そして、表面には細かい網目のような根を張り巡らします。すると、そこにある有機物が分解してゆきます。次にススキの登場です。ススキは、シダが作った土に根を広げ太陽の光を独専します。シダは光が弱くても生きてゆけますから、共生関係が保たれます。そこへ鳥が種を落として、木が生えます。成長の早いタラの木のような。屋久島は雨が多く、太陽の光も強いですから、腐った木が土へと帰ってゆくスピードが早いのでしょう。工房裏のスペースで、わずか数年で腐葉土ができたわけです。
土の中から、白い色をした土着菌らしいのも見えますし、松の木にはシロアリが食べた後もわかります。そして、ちゃっかりと、昆虫の幼虫もねぐらにしていました。本当に色々な生き物が関わって、大地が出来上がっているのですね。最初はイヤイヤだったこの仕事も、観察しながらだと、なかなか楽しくなりました。