2020年8月22日土曜日

受難

工房の入り口をすぐ入ったところに置いてある器が受難にあっています。息子が挽いた刷毛目の平茶碗。今日、きてくれたお客さんが「これ割れちゃったんですけど」といって、奥で製作中のところへ持ってきました。まだ乾燥中ですから脆いのですよといって、受け取ってろくろの下に捨てました。気の毒に思ったのか、器を一つ買ってくださった。なんだか、こっちが気の毒になってしまいました。先日も、やはり誰かが持とうとしたらしく、割れたのが見つかりました。そちらは、そのままで帰ってしまったらしかったのですが。なぜ同じ器ばかりが受難に合うのか、不思議になる。つい持ってみたくなる魅力があるのだろうか。それとも、作りが薄くて、壊れやすいのか。誰でも簡単に触れられるところに置いている我々も悪いのだとは思うのですが。

とにかく、現在制作を終えた器があふれていて、置き場所がなくなって、つい展示場にまで積み重ねて置かざるを得ない状態なのです。なんとか、素焼きだけでも済ませておきたいところですが、そちらもなかなかはかどらりません。離れの倉庫にもあふれていますし、ちょっと今は我慢の時かもしれません。