2019年9月18日水曜日

ヴァナキュラー

ヴァナキュラーという言葉があります。主に建築に使われる言葉で、身近にある材料や道具で家を建てるというような意味だと思います。要するに。昔から営まれていた、山から木を切り出し、近所の人と力を合わせて、家や小屋を立てた、そういう暮らしを表している言葉のようです。そのヴァナキュラーを農業にも生かそういう生き方を目指す人がいます。身近な竹や藁、、裏山の腐葉土や家畜の排泄物、そんな昔ながらの農業を目指そうというのもだと思います。50年前に屋久島に来た頃、この辺りでも、日々、必要なものを必要なだけ、工夫して、育てる、そんな当たり前の暮らしが営まれていました。家の前のお茶を摘んだり、バナナや果樹を何本かずつ育て、必要な野菜が、すぐに収穫できるような暮らし。今でいうところの循環型農業であったりエコロジーだったり、有機農業と言うような、意識の高い人が目指すような農業のあり方と似ています。そんなことがあの頃は当たり前のように、行われていたのです。ごく自然に。
夏の水分補給に使ったペットボトルの底を切って、畑に種を蒔いたところにかぶせました。虫から守るためと、耕さない畑に、混植した時、間違えることがなくなると思ったからです。よく、せっかく芽が出たのに、雑草と間違えて、抜いてしまうことが多かったのです。
そのペットボトルの中で大根が発芽しました。とりあえず、今の所は順調のようです。これからどんな成長をするでしょうか。こんな、廃物利用も現代のヴァナキュラーとは言えないでしょうか。