2023年2月21日火曜日

穴窯

排水パイプを掘っていた時、何かに似てるなとおもったのですが、わかりました。穴窯づくりとよく似ているのです。穴窯は斜面を掘り下げて、壁を立ち上げて、そこに屋根をかけます。大昔は、完全に地中を掘ったようですが、あまりに湿度が高くてなかなか温度が上がらず、半地上式の穴窯へと移行していったようです。壁の部分にはレンガを使ったのですが、それよりも前は石を積み上げたようです。屋久島でも炭窯は花崗岩で壁を立ち上げて、アーチ状の屋根を土を練って造りました。 かれこれ五十年前から何度も作ってきた穴窯ですが、数えてみたら十基以上は作ってきました。最初の窯場で四基、独立して三か所、場所を移してきましたがそれぞれ数基ずつ作り直しました。現在も工房には三つの薪窯があります。昨日まで穴を掘っていた間、妙に懐かしく感じたのは、夢中で窯を築いたあの頃がよみがえってきたのだと思います。今日から、家の裏に溜まった土をすこしずつ掘り下げて、水はけがよくなるようにと傾斜をつける作業に取り掛かっています。まだしばらくはこの作業は終わりそうにもありません。