2022年4月7日木曜日

仏の造形

 今朝、散歩中にカミさんが、明日は次男の誕生日だといいました。ということはお釈迦様の生まれた日ということです。今から二十数年前に初めて海外旅行に行ったところがインドでした。その折に、釈迦が初めて悟りを開いたというところにお参りしました。次男のゆかりの場所という気持ちもありましたし、仏教への想いもあってのことでした。何年前だったでしょうか、仏像を作りたくて奈良を訪れたことがありました。あの頃は、朝から晩まで仏像のことで頭がいっぱいでした。奈良から帰って、毎日、土の仏様ばかり作っていました。あの時出会った百済観音が頭から離れなくなってしまったのです。その頃の熱もいつの間にか冷めて今はまた器ばかりを制作しています。ところが最近、あることに気がつきました。あの頃作った仏像が一つも手元にないことです。展示場に置いていたのが、一つまたひとつと人の手に渡っていったのです。この頃また仏像が気になって仕方がなくなっています。先日大阪のデパートである作家さんの焼き物の仏像の個展を見ました。それが刺激になったというわけではないのですが、今ならこれまでとは違った形で仏様が作れるような気がしてきたのです。陶芸人生の締めに、土仏に取り組むのも悪くないかなと思うようになりました。明日の次男の誕生日を前にして、そんな気持ちが湧いてきたのでしょうか。まあ、いつもの思いつきで終わってしまうかもしれませんが。