昨日、午後からボツボツ仕事を始めたら、息子が、「もうやってるのか」 と呆れ顔。そのために早く帰ってきたのだし。ホテルから、追加の注文が入って、月末が納期。それに、前に作った五角の鉢も焼き上げなければなりません。ゆっくりしている時間はないのです。ただ、体は屋久島ですが心はまだ半分大阪に残っています。今日は日曜日。おそらく人出も一番多いのではと思います。販売員の方たち、無事にお客様の相手をしてくれているかなとか、ストックの作品の場所わかるかなとか心配が尽きません。年寄りの取り越し苦労だとは思いますが。デパートというところは、裏から見ると戦場のようなところだと思いました。華やかな世界には必ず裏があります。そこで働いている大勢に支えられて、成り立っているのですね。九回の催場と地下の食料品売り場はごった返していますが、そのほかのフロアーはセレブでラグジュアリーな世界が広がっています。こんなところでゆったりと買い物、憧れます。しかし今回の九州物産会はエレベーターを下りた途端にまるでお祭りのような活気のある空間が広がっています。各地から集められた人気店が軒を並べて競い合っているのですから。期間も一週間、販売する方も気合も入りますが、お客様も期待に胸膨らませているようです。特に目的のうまいものを求めて。その場所へのアプローチとして、我々、地場の手作り産品が花を添えるという構造のようです。レイアウトも人の流れを読んで、少しずつ心を浮き立たせるように巧みに構成されています。我々物作りは、メインストリートに導く引き立て役でもあるのです。
初めて、販売側からの目線に立って感じたことは、日本人が持っているお祭り好きの気質を、ぐっと凝縮したものが物産の会だということ。そこでは販売員のエネルギーと買い手のエネルギーがぶつかり合ってより大きなカオスが生まれるのでしょう。どこか子供の頃の縁日のワクワク感が蘇ってきました。おそらくこれからも絶えることなく形を変えながら、続いてゆくことでしょう。ちょっとだけですがそんな場の片隅に立つことが出来たことは幸せな経験だったと思っています。