2024年10月28日月曜日

年輪皿

 五寸の皿に年輪模様を付けたお皿を造りました。数年前の事でしょうか。大阪で呑み屋をやっているという人から頼まれたのが最初でした。焼いて送ったのですがそのあと何の連絡も来ませんでした。請求書を何度送ってもなしのつぶて。やられたのかと思って半分あきらめていました。それが奥様と思われる方からずいぶん経ってから連絡が入りました。主人が頼んだもののお支払いはまだではありませんかとのこと。それからしばらくして、その奥様からお支払いしていただきました。何があったのか想像するしかありませんが、いったんは諦めかけていた代金を支払ってもらい大いに助かりました。その時造った器の残り。島のとあるお土産屋さんがおいてくれたところ思いがけない人気商品になってしまいました。まさに瓢箪から駒というわけです。その器を今日作りました。その仕事をするためには特別の道具が必要です。その道具いくら探しても、見つかりません。致し方なくもう一度作り直しているとお客さんが来てくれて、いくつか買い物をしてくれました。もしかするとその仕事、運を連れてきてくれるのかも。これぞまさしく「災い転じて福となす」ではないかと思ったりしています。