「 夕空晴れて秋風吹き月影落ちて鈴虫なく 思えば遠き故郷の空 ああわが父母いかにおわす」。 すっかり秋めいてきました。青空が広がり唄など口ずさみたくなります。さわやかな風が心地よくて、さしもの暑さからもしばしおさらばできそうです。こんな日は旅にでも出て沈む夕陽など眺めて虫の声に耳を傾けて熱燗などで一献傾けるなとという趣向もおつなものでしょう。しかし、我が家はいつものごとくあわただしく日々の暮らしに追われております。先日何故か次男に裁判員裁判の書類が届きました。耳も不自由、言葉も出ない人間にどのように人の裁判に立ち会うことが出来るのでしょうか。これも、想像すると行政の縦割りゆえの連携不足がなぜる技と言えないでしょうか。裁判員制度そのものに対してはいろいろな意見があると思いますが、このような離島からどうやって大事な人様の運命を左右する立場を示すという役割を果たせというのか理解に苦しむところです。「ものいえばくちびる寒し秋の風」。