2025年10月10日金曜日

やきものⅡ

 マグマの力でいったん溶けたマントルが冷えて岩石になり、それが自然の力によって風化してやがて粘土が生まれます。その粘土を形にして再び熱を加えて溶かした後に冷え固まらせたものがやきものです。ですから、焼き物とは自然が作り出した作業を再度たどった結果生まれたのもという事が出来ます。ただ、おおもとの地球は何によって作られたのかというと、太陽のエネルギーという事になります。この地上に存在するすべての物は太陽のエネルギーと言っても間違いないと思います。たとえば植物は炭酸ガスと酸素の力で生育しています。それを取り込んで生きているのが動物です。我々がエネルギーの源としている薪、ガス、石油も元をたどると植物です。植物が太陽のエネルギーで炭化して燃料が生まれます。新しいエネルギーとして現在研究が進んでいる核融合にしても、太陽のエネルギーと同じ原理を人類が作り出そうとしているものです。現在人類は化石燃料をはじめとして原子力エネルギーも再生可能エネルギーと呼ばれる太陽光や風力も含めてあらゆる電力の元をたどると太陽由来です。焼き物造りも薪に始まり石炭、石油、ガス、電気と変遷してきましたが太陽エネルギー由来に変わりありません。我々の暮らしでも生活の基盤は変わってきました。昔は囲炉裏で炭や薪を用いて馬や牛の力を借りていたのものでした。わたくしが屋久島に初めて来たグ十年前と比べるとすべてが大きく変わったと言えると思います。人間のテクノロジーは日進月歩しております。焼き物造りも変わりつつあると言ってもよいでしょう。