2025年6月4日水曜日

三島押し

 朝からカップに印を押しました。いわゆる三島印です。新しい印をたくさん作ったのですが、結局いつもの印を使ってしまいました。何故か、使い慣れたものに手が行ってしまいます。そのうち少しずつ慣れてくるかもしれません。一つ気が付いたのですが、ずいぶんきれいに出来るようになったという事。この仕事、始めたころは模様が崩れたり、深さがまちまちだったり。印もドロドロになってしまいました。それが手馴れてきたというか要領がわかってきたというか、プロっぽくなってきました。しかし、ちょっと違和感を感じる部分も。手馴れてきて職人ぽくなるという事は、何か感動が薄まるような、悪戦苦闘しているときの方が存在感があった気がするのです。絵なんかもそうなのですが。ある程度作風が確立してくると、技術にとらわれてしまうというか、気持ちがこもらないというか。そんな感じがしてしまいます。物を造るってことの難しさはそんなところにもあるように思います。悩ましい問題ですが。