先日、鹿児島に行ったとき、病院や船の中でずっと読んでいたのが田中英道先生が書かれた美術の話の本でした。田中先生はこの春にご逝去されたのですが、東北大学で美術史を教えられ、主にご専門は西洋美術でミケランジェロやダヴィンチを研究しておられたようです。お年を召されて、最近は日本の古代史やユダヤ人と日本人との交流に関する著書も多く出版されておられました。ユーチューブで初めて知って、興味深くいろいろな動画を拝見させていただきました。特に仏像についての造詣が深くフォルモロジーという考え方で視覚で物事を判断するというユニークな説が興味を引きました。全くお説ごもっともと納得ゆくお話に目からうろこの思いがいたしております。古代よりユダヤ人が日本にやってきて、古墳や農耕に多くの影響を与えたというお話は、日本の歴史を理解するうえで示唆に富んでおり、新しい視点に大いに感嘆いたしております。これからもますます研究を深めてもらいたいと思っておりましたが、残念ながらお亡くなりになってしまいました。おそらく誰かが跡を継いで研究を進めてくれるものと期待しております。あの先生の御研究のお話をこれから時に応じてしてまいりたいと思っております。